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「…唯。」 貴方の言葉でふと我にかえる。 私が人前で泣くなんて、 どうしたんだろう。 私は、友達も恋人も親も先生も 全く信じていない。 だから、その人たちの前で 泣くなんて決して ありえないんだ。 「…ごめ、幸せになってね?」 私の喉から出た言葉。 何故かこの人には、 幸せになってほしいと思えた。 人を信じられなかった私が、 ここまで人を信じ、 ここまで人の幸せを願うのは、 あの人たちに出会ったおかげかも 知れない。
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