第一章 大樹から落ちてきた少女は

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麻酔弾入りの銃や手榴弾型煙幕を持っていたり、細腕でアタシを抱え上げ何の躊躇いもなく外に身を踊らせたことも。 「……その女の子はどんな人でしたか?」 「え?たしか……遥と同じで全体的に黒っぽい服装、フードを結構深くまで被っていたわ。目元が全然見えなかったもの」 「髪型は……?」 「薄い茶髪。すごく可愛い声してたわ。 服はヘソ出し肩出しの……で袖が少し離れていたの。袖口がすごく広くて、手元を隠していたわ。 下はショートパンツにオーバーニーソックス」 「誰がそいつの服装を言えと言った」 「結構特徴のある服だったから、何か分かるかもしれないじゃない………あ、飛び降りるときにちょっと見えたんだけど、ネックレスしていたわ」 「どんなやつですか?」 「十字架で、真ん中にピンク色の石が埋め込まれたやつよ」
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