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裕也の先導で来た場所は、小屋から少し離れたところにある大きな樹だった。
「これ、何の木なの?」
「桜……」
葉っぱが青々と繁っている樹を見上げる霧也にならって同じようにしてみるけど、葉っぱがざわざわとしているだけ。
「遥さん、すみませんがこの樹を思いっきり蹴ってくれませんか?」
「は?なんで……」
「折らないようにしてくださいね。そして加恵さん、そこに立ってください」
裕也が指したのは、樹の根元。
不思議に思いながらも、2人はそこに立つ。
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