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―――数時間前。
「今回のお宝は、少し大変ですよ」
メガネを押し上げながら真剣な表情で言う裕也の言葉を、アタシたちは気を引き締めながら聞いていた。
「100カラットのダイヤモンドネックレス……この持ち主は、胡桃ヶ丘町の高層ビルにそれを保管しています」
「本人は住んでないのか?」
「このビルは……40階から最上階の55階すべてが、持ち主名義の部屋になっています。恐らく、40階が居住スペース。そして残りは自身が集めたコレクションの置き場所になっているんでしょうね」
パソコンの見取り図を見せながら、さらに説明を加える。
「情報が確かならば、最上階にネックレスはあります。いつものように警備を無視して行ったとしても、中は結構広く警備員も多いそうです」
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