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ネックレスは今、アタシの手の中にある。
絶対に手放さないようにしないと……。
「結菜。それを持って一人で逃げ切れるか?」
遥が、周りの警備員に聞こえないような声で呟く。
「え、でも、みんな……」
「大丈夫だ、結菜嬢。俺たちを信じろ」
「ここは僕たちが足止めしますから、逃げてください」
「ぜったい、だいじょうぶ」
霧也が鎖を構えると、警備員の間に緊張が走る。
唯一武器らしいものを持っている霧也を、みんな警戒しているみたい。
その隙をついて遥が駆け出し、近くにいた警備員を殴り飛ばした。
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