序章 ダイヤの輝きと共に

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「あっ……!」 逃げているうちに誘導されていたのか、角をいくつか曲がると、行き止まりだった。 「もう逃げられないぞ。大人しくそのネックレスを返せ!!」 数人の警備員と向き合い、じりじりと後退しながらネックレスをぎゅっと握りしめる。 右と後ろは壁。前は警備員。左は窓。 ………最悪、窓をぶち割って逃げることになるのかしら。 「絶っっ対にか・え・さ・な・い~っ!」 べーっと舌を出すと、先頭にいた警備員が怒りの表情で銃を抜いた。 「あんまり大人をなめんじゃねぇよ小娘がっ!!」 だけど、その銃は撃つことはできなかった。
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