第五章 新撰組

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伏見奉行所に砲弾が落下し始めた。 芹沢の部屋の前にも砲弾が落ち炸裂した。 爆風で襖が吹っ飛んだ。 芹沢は刀を持ち叫ぶ。 「近藤一派の夜襲だっ、全員集まれ、斬り込むっ」 あちこちに砲弾が落ち、隊士達にも損害が出ている。 砲撃が止んだ。 「奴らが来るぞ、早く集まれっ」 歓声を上げて近藤一派が斬り込んで来る。 「撃てっ」 芹沢派が射撃を始めた。 突っ込んで来た1番隊が撃たれて後退して、代わりに洋式部隊が銃撃を始めた。 奉行所や周囲の民家が燃え始めた。 ついに奉行所の弾薬庫が大爆発を起こし、木片か芹沢達に降り注ぐ。 そこに二番隊が突っ込む。 壮絶な白兵戦になった。 伏見の町が燃えている、先ほどまでの騒がしさが消えた。 「遅かったようだ」 上空からヘリで野崎が伏見の町を見下ろしていた。 「伏見は燃えている、新撰組の隊士2千人が北に向かっている」
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