ベタは突然に。

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「そ。恥ずかしいから内緒ね」 と、ニコリと笑う大便酒井さん。 失礼、酒井さん。 不覚にも、この時私は、 ちょっとだけ、 ほんのちょっとだけ、 酒井さんの笑顔にドキッとしてしまった。 「酒井くんの知り合いー?」 キャップを被った男が聞く。 「うん。よく行くクリニックの事務員さん」 「あ、よく来る製薬会社の酒井さん」 くるりとこちらを振り返り、 アユミも私達に酒井さんを紹介する。 この紹介いるのか? と思いながらも、 なんとなくドキドキしながら、 「あ、いつも中山がお世話になってます」 と、ペコっと頭を下げるカオリと私。 「こちらこそ、中山さんにはいつもお世話になっています」 にこっと笑い、挨拶をしてくれた酒井さん。 な、なんだ? 爽やかすぎるよ酒井さん!
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