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とりあえず自己紹介をしておこうか。
俺は吉野恭介(よしのきょうすけ)。
地元の学校に通う、何処にでもいそうな中学二年生、13歳だ。
そして今日、8月1日は夏休みの真っ最中でもあるが、なんとなんと俺の14歳の誕生日だ!
誕生日には親から特別に小遣いを貰えるから、超ラッキーだぜ!
よし、そうと決まれば貰いに行くか!!
「おいオカン!!誕生日になったから金くr…」
リビングに降りて大声で怒鳴り上げたが、虚しく俺の声が響きわたるだけだった。
「……そうだった、死んだんだったな…」
1人暮らしを始めて1週間。
ここの所毎日、居やしない親を呼んでしまっている。
なんでだろうな。
居なくてせーせーしてるのに、胸騒ぎがするのは。
それにしても……
グゥ~…
「腹減ったな…そろそろ昼飯にするか」
呟き、俺は冷蔵庫を開けた。
「あれ、もうレトルトがないじゃねぇか」
あると思っていた袋カレーや作り置きは、もう冷蔵庫から無くなっていた。
野菜室にはまだ色々あるんだが…
「俺、料理出来ねぇしな…」
飯は母さんに頼りきっていたので、俺の料理スキルは0に等しい。
てな訳で、俺の飯はレトルト祭りなんだが、昨日で最後のレトルトを消費してしまったようだ。
「仕方ねぇ、買いに行くか…」
俺は財布を持ち、電気点けっぱ、鍵もかけずにしぶしぶ家を出た。
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