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ガチャ
「ちょっ、奈緒!暴れないの!」
「わぁ~パパだぁ~始めましt」
バタン!!
…落ち着け、落ち着くんだ俺。
今見えたのは俺と同い年くらいの女と小学生くらいのガキ…
…いや、気のせいだ。
第一俺にガールフレンドはいない。
疲労のせいで幻覚でも見えたのか?
でも……
「テレレ「テレレ「テレレ「テレレ「テレレレテッテッテーン♪」
気のせいじゃねぇよな、絶対。
なんなんだ、あいつらは…
「話だけでも聞くか…」
俺は再びドアを開けた。
ガチャ
「なんで急に閉めたのよ」
「目を疑うような光景が見えたからだ」
「あら、現実逃避?」
「なんだとぅ!!?」
言ってくれるじゃねぇかこのアマ!
女だからってなめてんじゃねぇぞ!!
「パパ!ママと喧嘩しちゃダメですっ!」
「ガキは黙って……って、パパだと?」
なに言ってるんだコイツ…
俺はこいつを知らないし、パパになった覚えもない。
なんか訳が分からなくなってきたぞ…
「もしかして、アンタのお父さんから何も聞いてない?」
「…は?これ、俺の親父の差し金なのか?」
「ええ、そういう事になるわね」
あのクソジジィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
変な置き土産残しやがって!!
生きてたら俺が葬り去ってやりたいところだ!!
「ちょっとアンタ、なにいきなり体をクネクネさせてるの?キモいわよ?」
黙れ!この状況で平然としていられるか!!
だがここは事情を聞くために…
すぅ~はぁ~…
↑深呼吸のつもりだ
「…で?お前らは一体何者だ?」
俺は怒りをぶつけたいのを抑え、出来るだけ冷静を取り繕って質問した。
女は少し間を置いて答えた。
「話すと少し長くなるわ。とりあえず上がらせてくれない?この暑さの中歩いてきたからクタクタなのよ」
こいつ…他人行儀にする気配が全くねぇ…
だがここはこいつの意見に賛成しよう。
色々聞きたい事はあるし、ここじゃあマトモに話が出来ない。
「……分かった。ひとまず入れ」
俺は2人を家へ招き入れた。
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