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「ふぃ~生き返ったわ~。やっぱりクーラーは最高ね~」
「そうですね~」
「おい待てコラ、俺はお前らを涼ませるために家に入れたんじゃねえんだぞ」
俺は2人の身なりを確認する。
まずはガキ。
髪を括った黒髪、いつもニコニコしてそうな雰囲気を出している。
どこにでもいそうな普通のガキだ。
次に女。
これまた髪を括った茶髪、不機嫌そうな面をしてやがるが、ブサイクとはまず言わせない顔をしている。
だがそれよりも視線に入ってしまう、胸のデカさ。
メロンでも隠し入れてるんじゃないのかと思ってしまう。
……さて、話を戻そう。
こいつらを入れた理由は、まずこいつらが何者か。
次に親父とどーいう接点があるか。
それと、何故俺をパパと呼ぶか…
この3つを聞くためだ。
タダで涼ませる程、俺は優しくない。
「幾つか質問をする。答えねえと出ていって貰うからな」
俺は威嚇するかのように睨む。
相手が女に対しても容赦しなくなったのも俺の親のせいだ。
学校に行っても、家に帰っても、俺は1人だった。
そのせいで、人との接し方が分からなくなった。
そう、全てはあの親の…
俺の心が通じたのか、女も真面目な顔になる。
「……分かったわ。私に答えられる範囲なら」
素っ気ない態度で返答する。
表情がいつもこんな感じなのか、ムスッとしている。
まあ、それはおいといて…だ。
質問していきますか。
「まず、お前らは何者だ?それでお前らは親父とどーいう接点なんだ?あとガキ、なんで俺をパパって呼b…」
「いっぺんに喋るな!」
ガスッ!
「いってえぇぇぇぇぇ!!!!!!」
い、いきなり右ストレートをして来やがった!
「テメェ一体何しやがる……「ハイ、これ!」
「何しやがるんだ」と言いかけた途中、それに勝る声を出し、俺の目の前に1通の手紙を差し出した。
「アンタのさっき言いかけた質問の答え、全部この手紙呼んだら分かると思う」
なんだよ、そういう類いのものがあるなら言えよ。
てか、そもそも殴るなよ…
俺はそう思いながら手紙を受け取り、すぐさま封を切った。
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