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星悟視点
春が過ぎ、夏に入る前の初夏の様な爽やかさの無い陰鬱な梅雨。しかし、今日に限って快晴の青空が広がった。
俺は普通に学校に来て、普通の授業を聞き、普通に優斗に嫉妬しているいる。いつもは俺から絡みに行かないと取り巻きたちの相手に忙しい優斗がは自分から絡みに来ない。しかし、今日は違った。
「星悟!頼む。バイト先を紹介してほしいんだ。」
こいつの親はこの上無く親バカであり、欲しいとき欲しいだけお金を貰える筈なのに……どうしたのだろうか?
「姉さんにお金をむしりとられたんだよ。」
要約すると…家族の中で唯一厳しい優斗の姉があまりに親にせびるものだから(用途は鈍感主人公お決まりの取り巻きとのデートらしき物、全て優斗が支払っている)罰として全ての有り金をショッピングに使われたようだ。誤解はといておくが、優斗の姉は優斗以外には優しい。
とは言うものの、紹介するバイト先なんて皆無に等しい。俺が働いている所は売上が芳しく無く、俺と如月とマスターで詰んでいる。
考えた結果、結論は無いものは無い。
「バイト先くらい自分で探せ。」
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