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「……神を切り捨てることは出来ないの?」
「……ほとんど無理と言った方がいいでしょう。
神が代替えを望まない限り、今の神は在り続けます」
「そうじゃなくて、その神を殺したらどうなるの?」
泣いたまま、一度世界は止まった。
そしてはぁ……とため息を一つ。
「……神は、多くのものによって支えられているのですよ……いわゆる、信仰、なのですが。
多くのものが“神”を信じたり、崇拝したり、感じたり、目の当たりしたりと、認知していれば“神”は不死になるんですよ。
代替えや後任を決めて権限を譲渡すれば、その不死は後任の者がなります。
どうあがいても多くの者は本来の意味での不死ではありませんが、神だけは、不死で在れるんです。
その魅力はとても素晴らしい様で、多くの者はその“神”を辞めたがりません。
どんな屑な奴でもです……
意味は、解りますね?」
言い切った。
最後に世界は言い切ったよ。
あっちの世界の神は屑だと。
ヘタレだとは思っていたけど意外と好印象になったよ。
どうしてくれる。
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