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普通、大群で移動する時は、自分の縄張りを変える時。
そしてもう一つは――
「何かから、逃げてきた…?」
「ヂャン!」
さらに一匹を倒すことに成功した。
残りは後一匹。
いびつなその姿は多分、魔力汚染のせいでなっている。
この位置から来ているっていうことは、ファボット領の、交易が盛んなアジャンの街の手前――
《トワレの森》から来たことになる。
トワレの森は、ヤシャールへと交通をするために一部切り開き、東と西に分かれてる。
魔物がよく居るため道は襲われぬように壁を作ってあるから道中は被害が少ない方だけど、街の方に行くのも居るから、ギルドで視察隊が派遣されたり、時折討伐隊が組まれたりしているはず。
まさか……
「ギィ!」
最後の一匹を切り伏せた所で、私はそのトワレの森の方を見た。
――討伐隊に、転生者が居たとしたら?
手間とめんどくささを優先して強い魔法を放っていたのなら――
それを引き金に、トワレの森に異変が起きている可能性が出る。
――ふざけるな。
私は、まだ次から次へとくる魔物を相手にするために、駆けた。
微力でも手を貸したいから。
メイはやっぱり強くて、多くを切り伏せてた。
でも、一人だけだとやっぱり広範囲は無理で、横にそれようとしてる魔物を切り伏せた。
倒さなきゃ、被害が出る。
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