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『目が合った!』
『気づいてるみたい』
『見えてる?見えてるー!』
『やっほー!』
……え、何、これ。
今までの意気込みが、見事に消沈されてしまった。
目の前には、個体によって違う色の、淡く光っていながら点みたいな顔のある球体が浮かんでいた。
しかも周りに沢山いる。
半分以上透明だけど、それは確かに私に向けて喋っていた。
『いやぁ、ずっとこのままかと思ってたー』
『やっと話せるね』
『けど固まってるよー?』
『アリアー?』
『だいじょーぶ?』
フヨフヨ浮いているそれは、私の周りを旋回し始めた。
「え?何これ」
そんなフレンドリーに話しかけられても、私君達のこと知らないよ。
『どうしたんだろうね?』
『驚いてるとか?』
『まーいーや』
「…いや、よくないから」
『え?そうなの?』
何このマイペースなの。
思わずつっこんじゃったよ。
で、こいつら何?
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