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「殺すことが出来ないから、転生者をどうにかして欲しいということね」
「はい」
「解ったわ。手を貸す。
もちろん条件として少しわがままを言わせてはもらうつもりだけど、私はあんたを気に入ったし、乗りかかってやってやろうじゃない」
「はい!で、わがままとは…?」
そりゃあねぇ、私はすっぱりと諦めがつくような人間じゃないのよ。
心残りぐらいはあるつもり。
「両親とか、友達がいつまでもクヨクヨしないで済むようにして欲しいのと、私の後ろで騒いでいたカップルの破局。
後は私のクローゼットの中の、段ボールの中身を消去。
これだけで良いわ」
「……なんでしょう、最初の言葉以外黒いものを感じます」
「……そりゃあ、予想外の出来事だし?
処分しておきたい物も処分出来ないし?
正直あのカップルウザかったし?
これはやってくれないと!」
「…やっぱり人間怖い(ポソリ」
おい、ぽつりと小声で言った言葉、聞こえてるぞ。
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