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そうとっさに心の中で突っ込んでしまった私は、どうしてか呆れと同時に落ち着きが出てきていた。
……まあ、メイだしなぁ。
どことなく他とは違う雰囲気を持っていたし、今更変な能力を持っていようが、そこまで驚かない気がしてきた。
いや、驚いたけどさぁ……なんかこう、やっぱりかーってなるんだよ。
……話を戻そうっと。
「メイは、これらが見えるの?」
「…まあな」
「じゃあ、さっき『見えるか?』って聞いてきたのもこれ等の事だったんだ…」
「そうだ。…まあ、これというのもそれはそれで合っているが、一応こいつらは《精霊》だ」
ああ、つまりヨウラが言っていた“皆さん”は、精霊の事だったんだ。
つまりは、精霊使いになったって事?
ただ、疑問に思うことが一つ。
「…なんで、私にその《精霊》が見えるのかって聞いたの?」
「……」
メイは精霊が見える様だから精霊使いなんだろうけど…
ああいう風に聞いてくるって言うことは、殆ど居ないっていう意味なんだと思う。
メイは、少し沈黙して、口が開き――
「それh『それはねー』
『僕達がアリアの側にいたからだよー』
精霊達に台詞を取られた。
言葉の行き場がなくなったメイが口を開けて固まった姿に、思わず笑いがこみ上げそうになった。
けど本人に悪いから耐えてはみるけどね。
……精霊達の言葉の意味はどういう事だろう?
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