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『けどさー、忠告は聞いた方がいいよー』
『そうそうー』
フヨフヨと飛び回りながら、精霊達は呑気にそう言った。
『それでさー、早速言っちゃうけど…あれ、どうする?』
そう聞いてきた精霊の目線の先、私の後方を私とメイは振り向いて見た。
「…え?」
「……」
そういえば、追加の魔物が来ないなー…なんて思っていたんだよ。
だからこんなに呑気にしていられていたんだよ……
――視線の先には、それなりに遠いのに簡単に黙視出来るほどの、大きなネズミ型魔物(但し異常種)が、体を半分覗かせた状態で外壁の向こうに居るのが見えました。
「…な、な、何じゃありゃ――――――?!」
『さっきのネズミの魔物だね』
『合体したみたいだよ』
思わず叫んだ横で、冷静に答える精霊達。
ズシーン、ズシーンと、よくよく聞くと地響きが響いている。
……混乱した頭だと、私は突っ込む事が出来ないようです。
うん、何でこうなった……
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