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そんな疑問を持ちつつ、接近戦を得意とした部隊が集結する。
大剣を使う第一部隊。
ハンマーや棒術を扱う第3部隊。
片手剣、レイピアを扱う第4部隊。
遠距離の弓を扱う第7部隊。
距離は弓に比べると少々短いが、ボウガンをあつかう第8部隊が、魔物を取り囲むかのように位置する。
そして、救助部隊として第12部隊がそれぞれの部隊に配置する。
「――構え!」
ガチャッ
それぞれになる、武器の音が一斉に鳴り、一つの音ではないのかと思うほどに揃う。
――ほんの僅かな間が、長い時間だったのではないかと錯覚するくらい、兵士達は集中した。
「――かかれ!」
その怒号と共に、一斉に兵士達は魔物に向かって駆けた。
「〔そのもの達に、加護の手助けを――カ・リドヴァー!〕」
それぞれに位置した12部隊の人が、兵士達に補助魔法をかけ、兵士達の肉体強化補助を行った。
戦いに行くのに、自分の魔力だけで肉体強化をするのは、長期になってしまうと魔力枯渇する原因になるからだ。
なので、詠唱が必要だが、補助部隊は就いた部隊の兵士の補助をして行く。
「ぅおおおおおぉぉぉぉ!」
魔物の所に行き着いた兵士の一人が、大きな大剣を勢い良く振るい、魔物の体に刃を入れ――
バイン!
「なぁ?!」
たのだが、僅かな線を入れるだけで、大剣は弾かれてしまった。
ハンマーを扱う所でも、どれだけ目一杯力を込めて振るおうとも、僅かに赤らめて、やはり弾かれてしまった。
切れ味のよい剣は僅かに皮膚を傷つけることに成功したが、矢も、全く太刀打ち出来ずにいた。
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