829人が本棚に入れています
本棚に追加
/179ページ
「やっておきますが、貴方に渡す力を決めませんといけないですね。
転生させなければなりませんし」
「そうそう、この状態から転生なの?それとも赤ちゃんから?私、今20なんだけど」
「ええと、あちらの世界は、大抵は年齢が10の時から魔法を習い始めて、15の時に魔力が強いものと弱いものが別れ、進路を決めて行き、20で卒業します。
ですので、やや余裕を持って、入学から5ヶ月ほど早い状態での15歳頃からの転生にしようかと思っています」
ほうほうなるほど。
つまりは少なくとも5歳サバが読めるという訳か。
「こちらの希望としては、容姿や名前、家族などは、『もしもあちらの世界で産まれていたら』というものとさせていただきます。
あちらの世界に対する知識はそれ相応の物と、
世界にとって、どれほど異常になっているかに対する知識、
多めの魔力量、質もよい状態にしましょうか?
身体能力も高い方がいいでしょう」
「その方がいいだろうけど、あまり魔力量は増やさなくていいと思う。
下手に多いと、他の転生者の様になる気がする。
質も、私がこれから努力して会得したい。
身体能力も同じ。
私は最強でありたいわけじゃないからね。
……けど、可能性は欲しいかな」
……下心はもちろんあります。
「そうですか……では、そのようにしてみます。
私が介入してあちらの世界に送るので、量などは通常の方より多くなりやすいですし、延び代の幅は広いので、多くを会得しやすいでしょう。
私が貴方に力を与えるということは、世界の一部を受け入れると同義となりますから」
さらっとこいつ、凄いことを言った気がする。
というか、それってつまりは“神”と同じじゃね?あんた……
最初のコメントを投稿しよう!