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確か、願えば良いはず。
魔力は最小限しか使ってないし、まだ余裕がたんまりある。
土の魔法は使えるか知らないけど、試すだけ試してみよう。
身近な人のお葬式には出たことはないけど、大きな犠牲者の人を送り出すための詠唱の言葉なら、知ってる。
あの無駄に長い、中級の詠唱を。
――苦しんで死んだとしても、せめて安らかに眠りたいだろうしね。
苦しんだままなのは、私が嫌だから。
私って偽善者なんだなぁ。
今からやるのは土属性だから、発動するかなんて知らない。
無と光しかやったことがないしね。
――突然だけど、私はお菓子を作るのが好きだったりする。
だからなのか、魔法を使う時、イメージがいつもお菓子作りをするイメージで行っていたりするんだ。
けど、案外良い結果になってるから馬鹿に出来ないかも。
とりあえず、いつものように、自分に流れる魔力の元である魔素を、使うだろう量だけを、心臓の位置に集めるイメージをする。
魔素は、外から呼吸で吸収したもの(バター)。
食べたり休んだりして得られる、自分が生産した(?)、自分に馴染んだ魔素(小麦粉)がある。
それを、一度体に巡らせて、自分の型に馴染ませる(卵)。
こうしてからだと、魔力を制御しやすいから、私は好んでやってるんだ。
けどそれだけじゃ、ただ寄せ集めただけだから、まだボソボソの粉のような状態の魔素を、クッキーを作るみたいに練って、一つに混ぜ合わせる。
なるべく均一になるのが理想かな?
言うだけなら簡単だけど、慣れないとだまみたいになるんだよね、これ。
それに、一度イメージして、どういう事をしたいのかを考えながら、混ぜた魔素(生地)を、余さないように適量に大きさ、厚みに伸ばす。
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