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「――ぃ、おい!アリア?!」
「ふひゃい?!え?…え?何?どうしたの?」
突然のメイの怒号で、いきなり自分がグワン!と引き戻された気がした。
気づけば色は戻っていて、焦ったかのような表情をしたメイが肩を掴んでいた。
どうしたんだろう?まさか戦状が悪化した?
そんな私の思いを余所に、はぁ……と、ため息をついて、メイは地面に座り込んだ。
何?心配した…とかか?
わからん。
「――何してた」
「え?何って?」
「さっき、何をしていたんだと聞いているんだ」
メイ、上目遣いやめて。
問いつめてるだけなんだろうけど、目つき悪いから、どう見ても無理矢理尋問してるようにしか見えない。
けどまあ、さっきやったことは、魔法な訳で……
「何って、魔法だよ?亡くなった人に施す土の魔法。
なんとなく試してみようかと思ってやってみただけだけど?」
そう言えば、結果はどうなったんだろう?
辺りを見回してみると、草が生えている地面の上に、ちょっと山になってる、むき出しの土があった。
うーん、一応成功なんだろうか?
けど、多分これだろうから、成功したんだろうな。
私、土属性使えたのか。
なんか嬉しいかも。
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