829人が本棚に入れています
本棚に追加
「……それだけじゃ、無いはず…」
まだ掴まれてる肩が、更に痛んだ。
とっさにメイを見ると、ぽつりとそう呟いた。
「魔法とは別に、何か力を使っただろ」
「……力?……ああ、そういえば…」
世界修正能力のこと、メイには言ってなかったや。
けど、それを突然言ってもどうかと思うし…疑われるような気もする。
普通なら持ちえない力を持つ人は、一部は受け入れられているけど、場合や人によっては異端視をする。
メイは、どうなんだろう?
「確かに使った。けど、それを聞いて、メイはどうする?」
なんとなく、メイに対して問いかけばっかだなぁ……って思いながら、私はメイを見つめた。
メイが知って、普通じゃ持たないような力を持っている人に対して、どうするのかを知りたかった。
どう思おうとも、どう思われようとも、私はメイからなら、覚悟はあった。
僅かに、間が空く。
もちろんの事、この沈黙を破ったのは――
『だから言ったじゃん』
『アリアは特別だって』
『ねー?』
精霊達、だった。
最初のコメントを投稿しよう!