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「……そして、その伸びしろのある様にした貴方の力に、私の“補正能力”を加えます」
「え?いいの?」
「はい。そうしなければ、世界を修正などは行えませんし。
この力は主に『現段階の基準値を、本来の基準値に修正・補正するための力』でもあります。
この力を貴方に与えることで、転生者に対抗する術になると思います」
「え、それって……」
使い方次第では、酷いとチートじゃね?
「ただ、使い勝手が悪いのですが、相手に直接触れた状態での使用になります。その上範囲は使用する物毎に違くなると思われます。
対抗する意思が強ければ強いほど力は効きづらく、酷いと弾かれてしまうでしょう。
さらに、使用中は無防備となってしまうので……特に馴れない間は気をつけてください」
……あ、よかったような、良くなかったような……
「……本当は強い力を与えたいですが、あまり力を割けられるような状態ではないのと、それほど器が広くはない貴方に負担が掛かってしまうので、与えられるのはこのくらいです……
今までの貴方は既に死んでしまい、記憶だけとなります。
これからは“あちらの世界でもしも産まれていたら”の貴方の記憶と居場所でこれからを過ごすことになるでしょう…
それでも、いいですか?」
…よくある、「本当の自分とは何か」ってやつか……
ちょくちょく見かけていたけど、それが自分の身に起きる事になる…のか……
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