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白い世界は、いくつもの画面が浮かび、多くの成り行きを映し出していた。
黒く蠢いている下から溢れてくる悲痛な言葉は、
音として私に届いて、そして言葉としても白い空間に映し出され、そして消えて行っていた。
――成り行きは、何となく解った。
どこかの馬鹿による強力な魔法が放たれたりして、それが森の許容範囲を超えていた事による二次災害…っていう所かな。
なんて、はた迷惑なんだろう。
黒く蠢くそれに手を伸ばす。
やっぱり、光の帯のようなそれは、手として機能しているらしかった。
けど見た目と反して馴染んでるそれは、違和感なんて全く湧かない。
――助けなきゃ。
馴染まない魔力が体に蓄積せて、異形になったなら魔力を解いてあげればいい。
けど、酷く肥大化した黒い塊。
下手なマンションより大きいのに、どうやって解こう…
剣とかあればいいのに。そうしたらまだ手間取らなさそうなんだけどなぁ……
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