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「…それでもいい。もう一度生きれるだけ、ありがたいと思う事にしてるよ。
それに、これは私のエゴだし。
第二の人生がある……それでいいと思うな」
「……そう、ですか……では、貴方をあちらの世界に送りましょう。
今までの姿・名を捨て、あちらの世界で生きてく「――あ、ちょっとまって!」……ってなんですか?送ろうとしてましたのに!」
いやぁ、ちょっと気になったことがあるんだよね。
「どうして世界は二つ在るのに、あんたは一人なの?」
両方とも世界分けされているのに、一人しかいないみたいだから気になったんだよね。
「……それは、元々二つとも、一つの世界だからですよ。
私の先代が生まれた時、世界は二つに区切られました。
その時から、管轄される世界は二つになったんです」
「そうだったのか……あ、あと、もう会えないの?」
「そうですねぇ……私の一部を持っていらっしゃるから、いずれは、会えるかもしれません」
「わかった……じゃあ、次に会えた時に愛称でも考えておくわ。
私には今は名前無いけど、そうした方がお互い呼べ合えるでしょ?」
目をパチパチさせて、驚く“世界”は、結構面白い顔だった。
なんか呆けてる。
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