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メイは精霊が見える。
――たった直径5cm。
そんな精霊なのに、とてつもない量の精霊がそこに集まっていた。
「これは――」
思わず、目を見張ってしまう。
『アリアが、修正を行うから、皆来たんだよ』
『僕達は過干渉は、出来ないしね』
――世界には理があり、掟がある。
精霊は、それに沿って活動する。
この世界で生まれた訳ではない精霊達は、あまり深入りは出来ないのだ。
だからこそ、鍵が必要なのだ。
その世界で生まれ育った者が、他の世界の精霊を使うという、鍵が。
それで初めて、まともに精霊達が世界を修正・補正出来るのだ。
そして、多く集まった精霊達は、アリアが発動している魔法に、吸い込まれるかのように入っていっていた。
「――アリアにそれを頼んだのは、“神”じゃなくて“世界”なのか?」
『そうだよ』
「なら、いいが…」
精霊は嘘をつかない。
だからこそ、メイは精霊の言葉を信じた。
そして、これからしなければならないことを言葉にし、確認をする。
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