森は魔物を喰うそうです

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とても大きな建物内にある、それなりに広い、とある一室。 棚や机、椅子、彫刻品などは威厳を佇ませているが、 多くの紙片が辺りに散らばっているためその威厳は台無し状態になっている。 「――はぁ?そんな報告は受けていないわよ?!」 『ですが、それが真実です。 とにかく、あなたの領で起こったことがこちらに流れてきましたので、その原因の調査と対応をお願いしますね』 「ちょっと、こっちだって忙しい――」 『忙しいのは、貴方が好んで抱えてる暴れ犬達のせいでしょう?  シツケは本来飼い主の責任です。  自分のギルド員くらい、それなりに制御も出来ない貴方は、ギルドマスター失格ですね』 「きいいいいぃぃぃ!あんたのその皮肉じみた物言いが、昔から気にくわないのよ!」 『私も、貴方のその酷く感情的すぎる所が、折角の手腕を酷く駄目にしているので、酷く愉快です』 その中で、耳に付けているピアスに向けて、立派な椅子に足を組んで背もたれにこれでもかと言うほどに背を預け、 足を組んで通信をするための道具に、先ほどから怒号を振りまいている人物がいた。 「このドS!落ちぶれろこの没落貴族!」 『そうですね。  没落したままにするつもりでしたが、今日気が変わりましたので、地位を取り戻してみることにします。  良かったですね』 「私は逆を言ってるのよおおおおおおぉぉ!」
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