829人が本棚に入れています
本棚に追加
/179ページ
「男子にはどう接しているんだ?」
「欲が目に見えているからほぼ無視。
そうじゃなければ少しは話すけど、それ以外は特に何も」
「あー……お高くとまって見えるのかもな。
兵士が熱心になるくらいだし……」
「…まじですか」
じゃあ態度変えないとな…と呟いて、ふと疑問に思ったことがある。
「そういえばメイは、態度変えないね」
「ん?ああ、あんな姿見たら(枝に頭ぶつけてうずくまる)放っておくつもりないし、話していると敬語は使う気が無くなる。
それに、姉があんたみたいに綺麗らしくて、色々と巻き込まれてきたからな。馴れてる」
メイはただ淡々としてほとんど無表情だが、アリアはよくよく考えるとここまで話したのは使用人のコーネールくらいだ。
コーネールは、気兼ね無く話せる唯一の使用人でもある。
「じゃあさ、じゃあさ」
「なんだ?」
「と、とと、友達、に……ならない?!」
目を輝かせ、テンションが上がっていた。
後に、その時メイにはアリアに犬耳と尻尾が見えたと語った。
「待て」と非常に言いたくなった様だが、とりあえず押さえたらしい。
「別に、良いが?」
「そう?!あ、ありがと!同年代の友達一人ゲット!」
「なんだそれ……」
本当に嬉しそうに無邪気に笑っているアリアを見て、ほとんど無表情なメイは、僅かに笑った。
最初のコメントを投稿しよう!