試験と試練は一つの戦場である

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どうやら兄は帰ってこれないらしく、欠席している。 正直、兄に対しての記憶は結構曖昧だったりする。 それなりにかまってもらっていたような気がするが、どうしてか良くは思い出せないのだ。 兄が私と同じ様な転生者だったら嫌だなぁ…… もしくは主人公気質。 正直巻き込まれるのはごめんです。 「――でして……ああ、結構話し込んでしまいましたな」 「あ、いえ、為になるお話どうもありがとうございます」 大層誇張された自慢話ありがとうございます。 もう結構です。 「この後も挨拶をしなければならないんだろう?主役も大変だねぇ」 「いえ…お父様に比べたら大変でもないです」 「ああ、アーゼンさんは人気ですから。ふふふ……」 「そうだなぁ。はっはっは」 そう…… あそこで人に囲まれてるお父様よりかは、今の私はまだ良い方。
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