829人が本棚に入れています
本棚に追加
離れてると言っても、所詮は室内。
直ぐにつく。
けどそんな短距離でも、人の視線は酷く集中する。
一動作一動作、全部監視させられているかのよう。
……はぁ……ヘマは出来そうにないな。
一通りの社交辞令は出来ても、それを生かしきれるかなんて、それはその人の力量次第。
そう簡単には一を学んで十を得れないのが事実なんだよ。
一を学んでも、大抵は一を生かしきれないんだから。
「ああ、来たね、アリア」
そのお父様の一言で、まとわりついていたハーレム達は、私の存在に気づき、お父様への道を空ける。
お父様が手を招くから、近くによると、お父様の横に並べさせられる。
「紹介します。私の愛娘のアリアです」
「アリア・V・ワーズウェルトです。以後、よろしくお願いします。お姉さま方」
「いやだわ、お姉さまですって」
「あらあら、この子が……」
「可愛らしい」
ってポツポツ賛辞が聞こえる。
一応、基本的な挨拶に、それなりに好感度を持てそうな言葉を付け加えて会釈する。
最初のコメントを投稿しよう!