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「それで、そのバカ神が原因の異変はなんなの?」
「バカですか……異変はですね、神は一応仕事をしているのですが、怠慢気味になっている様でして……
それだけなら良いのですが…私が貴方にしてしまったようなミスを、何度もしていまして……」
「つまりは、何人も転生しているのね」
「はい。一応それだけなら良いのです。
ただ、その一人一人に異常な力を分け与えたためか世界内のヒラレルギーが大きく偏ってしまっています。
その補正として魔物の強さが激化、異常繁殖。
それを繊滅する転生者・過剰な魔力で作られた魔法に対する濃い魔素環境汚染、環境破壊。
そこからさらに補正力のために異常形状をとる者達などなど……
あちらの世界は、放っておけば近い内に衰焦しきって、魔力の元の魔素が枯渇し、生命が生まれない状態になるでしょう……
それを避けたいのです…はぁ……」
私が神だと思っていた“世界”は、説明していると徐々に疲れているらしく、ため息をついた。
「…それは、お疲れさまです」
「…はい、ありがとうござます……
おかげであちらの世界に対する補正ばかりで、これではいけないとそちらの世界の補正をしていたら、ミスをしてしまい……
死なせてしまい、本当に申し訳ありませんでした……」
深々と、今まで話をするために上げていた頭を下げる……
なんだよ、そんなんじゃ怒るに怒れないじゃないか……
元々、生き永らえたいと思う未練なんかないからそんなつもりは無かったけどさ。
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