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「終わりました、アリア様」
「…うん、ありがとう」
「これもメイドの仕事の内ですから」
そう言って、崩れてしまった出で立ちを整えてくれた金髪のメイドさん。
前に、いつも手伝ってくれるから、名前を覚えたいと思って家にいるメイドの人達に名前を聞いたけど、「使用人ですから!」の一言のみで、名前を教えてはくれなかった……聞かない方がいいのかな?
思うけど、変に山積みなプレゼントはどうかと思う。
一体どこから送られてきているのかが判らない物まで・・・匿名が沢山来てます。
どうやら、部屋に置いて置いてくれたらしい。
変に広いから置き場には困っていないけど、さすがにこの山積みは……ねぇ?
「あら、フェルゼン様からのプレゼントがあるようですわ?アリア様」
そう言って、もう一人いた茶髪のメイドさんが持ってきてくれたのは、手のひらに乗るくらいの、小さな小箱。
「お兄様が?」
「そのようですわ。ここにフェルゼン様の名が」
「……本当だ。中身なんだろ?」
シンプルに、白い包装紙に青いリボンで縛ってあるその小箱を開ける。
そこにあったのは――
「あら、とてもお綺麗ですわ!」
「……」
「このままお付けしてもよろしいかもしれませんね、アリア様」
キラキラとした、二センチ程の、綺麗にカットしてある、私の目のような、桃の混じった赤から黄色になっている色合いをした宝石のような石が……
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