試験と試練は一つの戦場である

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……正直、え?何で聞こえるの?って思って辺りを見回しちゃったけど、誰もいないよね。 そりゃそうか。 ここ、ファンタジーな世界だったっけね。 忘れてたよほんと。 久しぶり……って、なんで声が脳内に? 全く声に出さなかったし、私、こんな事できるだなんて知らなかったよ?! (ああ、はい。 お伝えするのを失念していました。 アリアさんが私のことを思い浮かべてくれなくては、会話するための思念リンクが出来ないのですよ…… 私からの介入は駄目ですので、姿を出すことは出来ませんが、このくらいなら出来ますよ) そうだったんだ……そう言うのは忘れないで欲しいよ…… (……す、すみません) 所でさ、聞きたいことがあるんだけど、いい? (はい、何でしょう?力の事ですか?) この顔とかって、自前…? (……へ?はい?手を特には加えていませんから、そうなりますが……お気に召しませんでしたか?) …もっと平均が良かった。 やっぱりどこに行こうが、この色は目立ちすぎて…… 買い物に行っただけでじろじろ見られるんだから、遊びに行く時とかはローブいちいち被る羽目に…… (ああ……すみません。ですが本当にいじってはいないのですよ……) それと、世界補正ってどうすれば使える?説明聞かなかったし。 (……ついでのように聞いてくるんですね…… ええとですね、“世界修正を行う”事を念じながら相手に魔力を僅かに流し込むだけで大丈夫です。 修正も補正も同じ様に仕えます。 同じような能力ですし。 世界補正能力は、あなたの魔力伝いに発動します。 僅かに相手の体に触れる、能力は落ちますが物伝いに流しこむのでもアリで、対象と繋がれば発動する状態になっております。 後は感覚で判りますよ。 ただ、少しでも発動させたいと思わない限り発動しないので、とっさの対応時や、混乱や焦ってしまっている時は気をつけてくださいね) ふーん、わかった。 つまりは補正したいと思いながら魔力を流すのね。 練習してみる。
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