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それにしても……
「…メイが男だって言ったっけ?」
彼、と言ったのは、確かだったはず。
ランテージじゃ、メイという名前は男女両用の名前だけど、女の方が主流の名前。
それに向こうの世界でも女の名前のはず。
トト○とか。
聞いただけじゃどっちなのかは区別がつかない。
むしろ女だと思うはず。
それにフルネームを聞いたときは、女の名前だろって突っ込みたくなったなぁ。
スパルタ修行の休憩の時に何気なく聞いたんだけど、メイ・ルナライトだとさ。
ライトが付いてる時点で光の貴族を思い浮かべたけど、あそこはライトだけだったし。
分家の方も調べてみたけど、ルナライトって言う家系はなかった。
他国でも見当たらなかったから、貴族の子供じゃないのは確か。
あまり詳しくは言わないから、推測だけはしておこうと思ったんだよね。
あまりこういうことはしたくないから、それだけは確かめておいた。
……それにしても、メイ、名前だけだと結構女々しい。
本物は目つき怖い感じだけど。
まあいいや。
世界修正の能力、試してみようかな――…
――ガヤガヤガヤ
……なんだろ、嫌な予感がする。
階段の向こうで、皆が騒がしくしてる……
「――を、至急2隊向かうように!」
「――は、早くこちらへ避難を!」
「駄目です!足止めをしましたが、既に屋敷の方へと向かってしまっています!」
…わあ、これってフラグですか?フラグですよね?
「数は多数!ネズミのようなモンスターです!」
「否戦闘人はほとんど避難終了!後は、倒し損ねた魔物がこちらへと向かっているのを食い止めている所です!」
ああ……
私にとっての試練だった誕生日の会場は、戦場と化すようです。
そんな気はしたんだよ、なんとなく。
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