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階段下に降りてみると、とても慌ただしく使用人の人達が走って、伝達とか準備をしていた。
その中で、比較的急いではいなさそうな兵士に状態を聞いてみることにした。
「これは、どうしたの?」
「はっ、アリア様!どうやら突然変異したネズミ型の魔物が、大群になってこちらに向かっているようなのです。
方角は南のファボット領からのようで、ファボットからの連絡が無いことによると、どうやらファボット領内ヤシャール領側にある、森の中で発生したと思われます。
この屋敷はファボット側というのもあり、魔物は真っ直ぐこちらに向かっている状態にあります。
近隣の者達に援軍を頼みましたが、素早い上に大群であるため、今の所何とかくい止めてはいるものの、すり抜けてくる魔物が居るようで、現在会場に招待していた方々は避難を、食い止めるのに協力して下さる方々は魔物を討伐しに行っている状態となっています!」
……わーお、修正能力のことを考えたら早速これか……
今後、不用意にフラグが建つようなことをするとこうなる予感がしてきたよ。
「ですから、アリア様も至急避難を!下手をすると、この屋敷も戦場となります」
……
「なので、こちらに――」
「……ただ守られてるだけなのは、私、嫌いなんだ」
「え?」
「護衛付きなら、すり抜けてきた奴の相手をしても良いでしょう?
詳細ありがとう。着替えてくるわ」
せっかく整えたのに、動きやすい服に着替えるのは気が滅入るけど、結構高価なドレスを汚すことを考えれば、着替えないわけにはいかないよね。
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