試験と試練は一つの戦場である

42/44
前へ
/179ページ
次へ
「…疑問に思ってるけど、これどこから出したの?」 「リュックからだ」 ――普通、入るかぁ! そう言うくらい、普通のリュックです。 それしか持ち歩きしてる物が見当たらない。 だから、心当たりがあるのは一つだけ。 「魔法のリュックか何か?」 「そうだ。そこら辺にある〔ボックス〕よりか便利だぞ」 「ふーん、そうなんだ」と呟きつつ、メイと私は外に移動する。 案外スカートって動きやすいんだよね。 下着が見えなければ。 ちょっと説明。 〔ボックス〕っていうのは、闇属性の魔法。 なんか空間に穴を開けて、その中に無機物を収納出来る魔法だったはず。 けど、結構使い勝手が良いようで悪い。 常に魔力を流さなきゃいけないとか、生きているのを中に入れたら酷いことになるとか、人によってその広さがまちまちで、広かったり狭かったりするらしい。 世界で一番小さい〔ボックス〕を発動した人の記録は、指輪を入れる箱ぐらいしかなかったらしい。 世界の雑学っていう本で見た。 誰に向けているかは自分でも解っていないけど、ここでもう一つ説明。 この《ランテージ》には、魔法に属性がある。 まあ、七大貴族でバラしたようなものだけど、属性は七つある。 火・水・風・土・雷・光・闇 後、何も属性を付けていない状態の無。 特殊な属性は、結局の所この内のどれかの発生だから、無を入れると全部で八つある状態になる。
/179ページ

最初のコメントを投稿しよう!

829人が本棚に入れています
本棚に追加