試験と試練は一つの戦場である

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属性は、先天性と後天性の物があって、先天性の属性はほとんど一つだけもって生まれるからか、大体それは血縁で受け継がれやすい。 逆に後天性の属性は、努力次第で手に入れるものらしい。 その分威力は先天性ほどじゃないけど。 大抵は相性があるらしくて、努力しても手に入れられない人もいる。 けど例外はあって、精霊とか妖精とか、属性持ちの聖獣と契約すれば手に入れられるっていう話も聞いてる。 真偽はよく判らないけど。 確かお父様は土の属性が先天性で、後は努力とかで全部の属性を持ったって聞いたなぁ。 確かお兄様も土属性。 けど、私は光属性で、どうやらお母様に似たらしい。 髪の色だと水なのにね。 けど魔法かぁ…魔法、魔法…… ……あれ? そんなこんなで、家から少し離れた、これから来るらしい方向で、立ち止まったメイからストップをかけられたから、ここで魔物を迎え打つらしい。 「気を抜くなよ」って今言われたけど、疑問に思ったことはそうは消えない。 「…そういえばさぁ、メイ」 「何だ?」 「魔法の練習、無属性ばかりで、属性魔法の練習してなかったよね?」 「……そうだが、どうした」 「何で属性魔法の練習は無かったの?普通、魔法の練習って言ったら属性魔法の練習なのに」 素直に無属性だけで練習するのって私ぐらいじゃない?って言うくらい、常識だと無属性は形だけの物として扱われてる。 けれども、会ってから一ヶ月とちょっと。 教わったことは筋トレと魔力・質向上、コントロール力を身につけるための基礎メニュー、 後は防御とか補助を習って駆使しての、武器付きの打ち合い。 言葉だけじゃそこまでじゃないだろうけど、実際はとってもハードなもの。 これがまだ続くのか……
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