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私にとって、征ちゃんとは。特別な存在だ。
多分、それはこの先一生変わらない、根拠はないけどそう思える。
それくらい特別で、かけがえのない存在。
それが征ちゃん。
私達の関係が、幼なじみとして依存の仕方や形が歪な事くらいわかっている。
それは彼だって気づいてるはずだ。
だけど、知っててやめない、切らない。
互いが互いの光になって、ようやく、いつもの私たちは成り立つ。
本当に感謝してる。
でも、謝りたい事もたくさんある。
15年間ずっと傍らにいた存在はあまりに大きくなりすぎていて、時々他人事のように驚くが、それが私達。
……なんだと、私は思っている。
――――――――
「いくつ、本読んだんだ?」
私のだいすきな向日葵の花束をくれた征ちゃんは、主に本がどっしり入った鞄を持って、私の手を引く。
「んー…200…はいったかな」
「随分多いな、…俺はいって100だよ」
何故いきなり、本の事を聞いたのかはわからないけど、私は花束を持っている方の手を曲げて、数える。
「印象深いのは…20冊くらいかな」
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