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次の日早めに目が覚めた。
いつものように。
それから、守は朝ごはんを食べて私服に着替え、出かけた。
守は中学も卒業して、学校もないし特に用事もなく散歩に出て、気が向いたら高校で必要な物を買うつもりでいた。
普段からオシャレとか全くしない守だが見た目○レックスならカッコイイからと時計を付けていた。
もちろん、昨日拾った時計だ。
この日は世間で言えば日曜日。
家の近くの河原を歩いて駅前に出ようとしているところ、幼い少女が自転車で斜面を楽しそうに下っていくのが見えた。
そのまま下って行くと川に突っ込むのは誰もが予想が出来る。
だが、あいにく近くには誰もいない。
それを制止する人も。
守は気になって追っかけてみた。
だが、間に合わずに川に落ちるところで、守は手を伸ばし助けようとしたがすでに宙に浮いていた。
だがその少女はそのまま止まっていた。
宙に浮いたまま。
守の左手が伸びて時計のボタンを押してしまったのだ。
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