4.本格的始動

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キーンコーンカーンコーン、と豪華な校舎に似合わない間抜けなチャイムが鳴り響く。 「む、一時間目が終わっちゃったねー。今日はここまでかな」 黒崎先輩がそういった瞬間、マイケル一号の動きが止まる。 見事なまでに打ちのめされ、体の節々が痛い。 「それにしても、春瀬くんなかなかやるねぇ。まさかマイケル一号について来れるとは思わなかったよー。世界レベルまでに引き上げても」 「止めてください」 笑顔でとんでもないことを口走る黒崎先輩に制止をかける。 何言ってくれているんだこの人は。 誰がどう見てもこのボロボロ加減は一目瞭然だろうに。 「春瀬お疲れ。炭酸飲めるか?」 居ないと思っていたら、どうやら飲み物を買ってきてくれていたらしい。 生徒に人気のあるレモン風味の炭酸飲料を、お礼を言ってから受け取り、一気に流し込む。 喉が、炭酸特有のシュワッと感で熱くなるのを感じながらも、三分の一くらいを飲み終える。 丁度そのタイミングで桜太から、 「アンチくん帰ってくる様子ないから、安心して教室おいで」 とメールが来た。 「桜太いわく、安全らしいので」 と伝えると、安心したような表情の委員長と、残念そうな表情の黒崎先輩が見えた。 なんて反応が両極端なんだこの2人。 「放課後もやろうね」 という黒崎先輩の悪魔の呪文をBGMに、安全地帯である教室へと足を向けた。
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