4.本格的始動

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「しかし…春瀬くん、君はえらくボロボロですね。喧嘩でもしてました?」 「………それについてはノーコメントで」 ぞわっとした。 なんかすごい悪寒がした。 何だこれ。 マイケル一号の呪いか。 …今日、夢に出てこないといいなぁ…。 「りったんが遠い眼して涙目になってるー」 「何があったんでしょうかね?」 ははっ。ほっといてくれよ。 * 「じゃ、じゃあ授業を始めるよ」 残り20分だけどな。 気弱そうな数学担当の先生が、やっぱり気弱そうな声で授業を始める。 そして、何故か桜太の後ろに机を設置し、副会長が座っている。 だから副会長、あんた2年だろ。 ナチュラルに溶け込むな。 「なので…xをこちらに移項し…」 退屈な授業が進む。 クラスの半分くらいはチラチラと副会長を見てるし、それに興味がない奴は寝てる。 真面目に受けてる奴なんか、見てる限りいやしない。 そんなんで大丈夫か、中間。 実質後二週間を切っていたりする。 「あ、先生。そこのyの位置が間違っていますよ。意味が変わってきますので」 「あ、あぁ、指摘ありがとう…ございます…」 いたよ。真面目に受けてる奴いたよ。 けどうちのクラスじゃなかったよ。 そして担当教諭もどうやら生徒会には敵わないらしい。 ただ単に気弱というだけかもしれないが。
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