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しかしまぁ、やっぱり桜太は桜太だったと言うべきか。
「だってアンチくん、見ても萌えないんだもん。それに、最近いい二人組発見したんだ!やっぱり固定が一番だよ!!」
見事さっぱりさっきの発言を台無しにしてくれた。
こぶしを握りしめ、椅子に片足を乗せてポーズを決める。
感動を返せ。
ついでに俺の照れも返せ。
*
「うわ、でっけー!!」
やたら遠い正門まで来ると、何やら大きな声が聞こえてきた。
良家の坊ちゃんが多いこの学園に、こんな大きな声を出す奴がいるとは思えない。
よって、きっと山で遭難した誰かが、偶然この学園を見つけ、先ほどの発言をしたのだろうと結論付けた。
結論付けた矢先に空から人が降ってきた。
おい、人は空から降るもんじゃないぞ。
「いってー!おい、お前なんで近くにいたのにおれを受け止めないんだよ!!」
しかも意味不明な文句まで付けられた。
え、何この理不尽。
理不尽さに驚いてまじまじと観察すると、良く言えば個性的な、もっさぁ…とした黒髪の人間(仮)がいた。
おい、その目が見えない様なメガネどこで買ったんだ。
地味に気になる。
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