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が、流石彩と言ったところだ。
ピシャリピシャリと打たれるロープから左右前後使って素早く避ける。
周りの学生から「ほぅ」と感心の声が出てしまうほど彩の動きは素晴らしいものだった。
夢「彩ああああああ!!にーちゃんが遊びに…をべばっ!!」
そこへタイミング良く彩の兄である夢橙-ゆめと-が現れ、彩が避けたロープを顔面キャッチすることとなった。
こう見えて夢橙は、加納家の長男であり、近くの小学校の教師である。
夢「うをおおおおおおおおお!!痛ええええ!!…このクソアマあああああaぐふぉっ!!」
夢橙が反撃を試みようと立ち上がると同時に、さらに追い討ちをかけるようにドアが夢橙の半身に思いきりぶつかった。
伶「あら、ごめんおあそばせ。こんなところにお馬鹿野郎がいるとは思わなくて…」
開いたドアの物陰から伶奈がヒョコリと姿を現した。
口では謝っているが、その言い方からして全く反省の色が伺えない。
そして、何故だか伶奈の美しい笑顔が笑顔に見えない。
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