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彩「…侮れねぇ」
こうして伶奈は自分の利益を増やしているのだろうか。
そう思うと、彩は思ったことを口にせずにはいられなかった。
夢「こえ~こえ~。女王様は友達までも売るのkぐふおっ!!」
夢橙が腕組みをしながら染々と言うとどこからともなく和英辞書が飛んできて、夢橙の頭にヒットした。
伶「『友達を売る』なんて言葉が悪いわね」
そして、その辞書を投げた本人がキラキラと効果音が付きそうなほど輝かしい笑顔をこちらに向けていた。
が、それは視覚的なものである。
内面では絶対にどす黒いものが渦巻いているに違いない。
伶「普段あまり活動してくれないんだもの、これくらいのことはしてもらわないと…ね?」
まるで赤子でもあやすように「ね?」と言ってみせるが、それがそんなに純粋な光景には見えない。
何故なら、口を動かしながら夢橙に近づいた伶奈が、小道具の傘で夢橙の額をグリグリと突き刺しているからだ。
いや、グリグリではない。
ゴリゴリに近い音が夢橙の額から漏れ出ている。
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