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さて、一方彩は…。
「かいちょおー!!次はメイド喫茶の手助けをお願いします」
「じゃあ次はコスプレ企画に!!」
「え~。じゃあその次はファッションショーに!!」
ちょっと待て。
どこもコスプレ系ばかりではないか。
執事喫茶の手伝いを終えた彩に、次々と容赦なく注文が入る。
が、彩は嫌な顔1つせずに、1つ1つ確実にこなしていった。
流石お祭り人間彩!!と言ったところだ。
伶「あんた、体がいくつあるのよ?」
いつの間にか現れた伶奈が、呆れた視線を彩に注ぐ。
彩「1つだけど?」
綺麗な衣装を身に纏った彩が、見ての通りと言わんばかりに手を広げて見せた。
果たしてこの子は本当に国語力があるのだろうか。
言っても無駄だとわかっている伶奈は、「わかってるわよ」と深いため息をつきながら冷静にツッコミを入れた。
伶「…で、時間は大丈夫なわけ?そろそろじゃない?」
伶奈が銀色の腕時計を見ながら彩に尋ねる。
が、彩からは何も返事がない。
伶奈が不思議に思って彩がいたところに視線を移すと…
伶「…あんの阿呆」
既にそこには彩がいなかった。
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