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博士が初めてあたしに涙を見せたあの日から、あたしは博士を見ていない
ロボットであるあたしはいつものように起きて、いつものように食べて、いつものように動いて、いつものように寝るだけ
それを毎日繰り返す
博士はきっと、博士が作った宇宙ステーションに乗ったんだろうな
博士はあの日あたしにすがりついた後、ごにょごにょと何かを言いながらふらついて部屋を出て行った
その日の夜からやけに静かな日が訪れた
心ってのは温かい何かを感じることが出来る反面、ヒドく不便だった
全ての感情が初めてで、上手くコントロール出来ない
コントロールの仕方を教わることも出来ない
寂しい
寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい
紛らわすためには強くならなくちゃいけない
博士が優しい博士じゃないなら、いてもいなくても同じだよ
あたしはこの地球が好きなんだもん
あたし自身をいろんな嘘で塗り固めていく
ただの強がり
それでもあたしは止めるわけにはいかない
ここには、誰もいなくなるんだから
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