オルゴール

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「おはよう、おじいちゃん。」 ――それから三年。 私は真新しいセーラーを身に纏い、主のいない町工場のドアを久しぶりに開けた。 機械も人の存在も感じられない……少し埃っぽい空気。音の鳴らなくなったオルゴールはあの窓際に置いたままだ。 私は気にせず話し続ける。 「今日はね、おじいちゃんにプレゼントがあるの。」  
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