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話を聞いた金子は元々大きな口をさらに全開にして笑っていた。
「え、バラ……バラと蜂?やば~ぁい。なんだっけ、一枚の絵とか……」
「ウケるよねー。意味わかんないし。詩人にでもなったつもりかなあ」
佐藤は金子が予想外にウケたので嬉しかったが、妙な罪悪感も感じていた。
「バラと蜂が一枚の絵……あーもうやばすぎ」
自分が言い出したにも関わらず、金子があまりに大声で言うので、罪悪感が強くなり、つい口を開いた。
「ちょっとカネコ、声でかいって。本人に聞こえたら……」
「え?どうせいないじゃん。またどっか行ってんでしょ。だいじょうぶだよ」
金子は普段みんなから『カネコ』と名前のようなイントネーションで呼ばれている。
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