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「群雄割拠の戦国時代。戦国大名達は日本一統を成し乱世を終息させるべく日々戰に明け暮れていた」おそらく、一般的に戦国時代はこのように受け取られていると思います。
しかし、1467年に勃発した応仁の乱以後、天下統一を目指した大名はごく僅かであり、領国の統治すらままならず、領国統治に苦心している状況が続いていました。
天下統一を目指した大名がいないというのは今書いたように領国経営が苦しい為にそれどころではないという事もありますが、日本を統一したという前例がなく、これに加え当時の大名にとって自国(分国・自分の領地)が国であり、日本一統という概念が生まれづらかった為だと言えます。
大和朝廷や幕府を開いた源頼朝、足利尊氏らは日本を統一していたように思えますが、これらは後に天下統一をした豊臣秀吉、徳川家康と比べ、その統治力は非常に薄弱なものであり、日本自体の領土範囲も戦国時代とは大きく異なっています。
ではなぜ冒頭で書いたような、多くの戦国大名達は天下統一を目指していたと思い込んでしまうのかというと、それは現代人は歴史の結果を知っているからであり、つまり、織田信長が天下統一を目指し、豊臣秀吉が天下統一を成し遂げ、徳川家康が江戸時代と呼ばれる長い泰平の世を築いたという歴史の結果により、戦国大名は天下統一を目指していたという先入観があるからだと思います。
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